SONY ST-5950 修理調整記録3
・2025年4月、ジャンクコーナーで縦置きの ST-5950 に遭遇しました
・外観はヤニ汚れで黄黒色に変色、電源コードは定番のネバネバ状態
・手で触れるのも躊躇うほどの汚機なので通常はスルーするところですが
・よく見ると周波数窓の奥に見えるガラス板の保存状態がとても良好みたい
・周波数の数字や目盛りに歪みや変形がまったくない!これは貴重品!
・このガラス板を確保するためだけに購入しました(税込980円)

■製品情報--------------------------------------------------
・オーディオの足跡 SONY ST-5950 84,800円(1976年頃)
・オーディオ懐古録 SONY ST-5950 AM/FM STEREO TUNER 84,800円
・Hifi Engine SONY ST-5950SD AM/FM Stereo Tuner (1976-78)
・ST-5950 取扱説明書 (日本語版、PDF形式)
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■徹底洗浄+内部確認----------------------------------------
・ちょうどGW連休、余裕がある時期だったのでまずは徹底洗浄から
・回せるネジはすべて外してバラバラに分解
・フロントパネル、ツマミ、天板、底板などパーツごとに洗浄
・フロントパネルやツマミなどはオキシ漬けするとヤニがキレイに落ちます
・ベタベタ電源コードも同様の処置でキレイになります
・周波数や目盛りを刻んだガラス板に損傷なし!
・ガラス板を傷つけないように注意しながら慎重に洗浄作業
・洗浄乾燥後に組み立てるとまずまずの美品に見えました
・フロントパネルと天板に目立つキズが無かったのはラッキーでした
・ヤニ汚れのせいか内部も何となく黄色っぽく見えます
・基板全体にエレクトロニッククリーナーを噴射してヤニ落とし
・周波数窓とメーターの照明電球が抜き取られていました
・STEREOインジケーターはブラケットに収まった赤色LEDに交換済み
・LEDの配線接合部にはビニールテープが巻かれていました
・その他の部品の交換歴は無さそうですが、
・フロントエンドFM-OSC用バリコン羽が意図的に曲げられている!
■動作確認--------------------------------------------------
・さて洗浄を終えました
・電源とFMアンテナを接続して恐る恐るスイッチオン、、
・周波数窓照明は点灯しないが赤色LEDの指針は鮮やかに点灯
・そのまま名古屋地区のFM局を受信テスト開始
・Tメーター中点とSメーター最大が一致しないが受信OKでした
・ただSTEREOランプの点灯が点灯しない、実際のステレオ感も無し
・0.2MHzほどの周波数ズレ
・AM放送は背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信OK
・不具合はあるものの何とかなりそうな予感
■修理記録:周波数や目盛りが印刷されたガラス板--------------
・今回の個体のガラス板は奇跡的に変形の無いキレイな状態でした
・ST-5950/ST-4950のガラス板は何故か酷い状態のものが多い印象です
・周波数の数字が踊っていたり、目盛りが褶曲していたり、
・ガラス板を磨くとき、少し力を加えただけで印字塗料が剥がれそう、、
・ガラス板表面のスス汚れを慎重に、慎重に拭き取りました


■修理記録:電球交換----------------------------------------
・抜き取られていた窓照明電球を取り付けてみました
・電球仕様:12v/5w
・これならホームセンターで自動車用電球が手に入ります
・周波数窓の緑色照明が浮かび上がりました
・STEREOインジケーター用電球も手持ちのフィラメント電球に再交換
・後述の再調整によって良い雰囲気で点灯しました
■修理記録:バリコン羽の修正--------------------------------
・フロントエンドFM-OSC調整用バリコン羽が意図的に曲げられていました
・STEREOインジケーターもLEDに換装さされていました
・つまり修理の先人がいたという事
・曲げられていたバリコン羽を元通りに修正、その後受信調整しました
・トリマコンデンサと背面パネルとの距離が近いので調整は難しいです
・以前、同タイプのフロントエンドを分解した記録が残っています
・もう少し調整しやすいようにユニットを配置してくれると良かったのに


■調整記録--------------------------------------------------

【レシオ検波調整】
・アンテナ入力なし → IFT201左コア調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・ダイヤル指針を周波数目盛り83位置にセット
・83MHz受信 → CT105調整 → Sメーター最大
※特殊なOSC回路を備えていますが調整できないので簡易法で対応
【FMトラッキング調整】
・76MHz受信 → L101,L102,L103,L104調整 → Sメーター最大
・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103,CT104調整 → Sメーター最大
・83MHz受信 → L106調整 → Sメーター最大
【検波歪調整】
・音声出力をWaveSpectraで観測
・83MHz受信 → IFT201右コア調整 → 高調波歪最小
【ミューティング調整】
・83MHz受信 → RT201調整 → ミューティング作動レベル調整
・83MHz受信 → RT203調整 → ミューティングバランス調整※
※バランス調整
ミューティングが作動するポイントをTメーター左右対称になるように調整
【Sメーター振れ調整】
・83MHz受信 → RT202調整 → Sメーター最大振れ調整
【VCO調整】
・TP 19kHz(HA1156-10ピン)に周波数カウンタ接続
・アンテナ入力なし → RT301調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
・83MHz受信 → RT501調整 → 漏れ信号最小
・83MHz受信 → RT502調整 → 漏れ信号最小
【オーディオレベル調整】
・RT503、RT504 左右信号レベルを揃える。
【AM調整】
・ダイヤル指針を600kHz位置にセット
・600kHz受信 → L402調整 → Sメーター最大
・600kHz受信 → バーアンテナ内L401調整 → Sメーター最大
・ダイヤル指針を1400kHz位置にセット
・1400kHz受信 → CT402調整 → Sメーター最大
・1400kHz受信 → CT401調整 → Sメーター最大

■試聴------------------------------------------------------
・ガラス板だけ、のつもりが完全動作品に生まれ変わりました
・今は作業部屋のBGMリスニング用に使っています
・SONY機の緑色照明は不思議に気分が落ち着きます
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コメント
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bluess様こんばんは。本記事にある周波数やスケールのゆがみも驚きましたが、
バリコンの羽根が曲がっているのは「わざと」なのでしょうか、
いずれにしても衝撃的ですね・・・。以前、ST-A6Bを入手しましたが、
音は、しっとりしていて耳当たりが良く、それほどワイドレンジではないのでしょうけど、
ゆったり聴くには良いチューナでした。
投稿: ぽんぽこ | 2025年6月26日 (木) 18時21分