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2025年7月の記事

2025年7月27日 (日)

TRIO KT-7500 修理調整記録7

 ・2025年6月、ワンオーナーのKT-7500故障機が届きました
 ・いろいろ不具合があって実用にならなくなってきたそうです
 ・以下、作業記録です。

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■製品情報--------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-7500 48,000円(1975年発売)
 ・hi-fi engine KENWOOD KT-7300 輸出機サービスマニュアル
 ※型番注意 国内機 KT-7500 → 輸出機 KT-7300

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■動作確認--------------------------------------------------

 ・大切に扱われていたようで外観はとても綺麗な状態
 ・FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局で受信テスト開始
 ・指針と目盛りのズレ、Sメーター最大点とTメーター中点のズレ
 ・最適受信ポイントがとても分かり難い状態です
 ・STEREOインジケーターが点灯したりしなかったり不安定
 ・指針移動時の雑音、受信中の不定期な雑音、音が途切れる現象
 ・一方でAMは背面バーアンテナで良好に受信できました

■内部確認--------------------------------------------------

 ・密閉構造なので内部はとても綺麗な状態でした
 ・それでもフロントエンドのバリコン回転軸が緑青色に変色
 ・これは指針移動時の雑音源になります
 ・さらに主なICの足が真っ黒に変色していました
  ・IC1:HA1137 FM IF SYSTEM
  ・IC2:HA1156 FM MPX
  ・IC3:HA1151 AM SYSTEM
 ・いわゆる「マイグレーション」現象で不具合の定番原因です

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■修理記録:バリコン軸とIC足の洗浄---------------------------

 ・バリコン回転軸の緑青サビは指針移動時のバリバリ雑音原因です
 ・エレクトロニッククリーナー、歯ブラシ、歯間ブラシで丹念に洗浄
 ・次に真っ黒に変色したICの足はを同様に磨いておきました
 ・足の裏側清掃にはSSサイズの歯間ブラシが役に立ちます
 ・この処置だけで当初のほとんどの不具合症状は解消しました

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■調整記録--------------------------------------------------

【Tメーター オフセット調整】
 ・セレクタ AM → VR2調整 → Tメーター中点
 ※AM受信時にTメーターは使いませんが中点調整に使います
【FM OSC調整】
 ・76MHz → L4調整 → Sメーター最大
 ・90MHz → CT4調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
 ・76MHz → CT1,CT2,CT3調整 → Sメーター最大
 ・90MHz → L1,L2,L3調整 → Sメーター最大
 ・83MHz → IFT調整 → Sメーター最大
【FM検波調整】
 ・83MHz → T1(下部コア)調整 → Tメーター中点
 ・83MHz → T1(上部コア)調整 → 高調波歪最小
【FM Sメーター調整】
 ・83MHz → VR1調整 → 振れ具合調整
【VCO調整】
 ・TP1 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz,無変調 → VR3調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・83MHz → VR4調整 → 反対ch漏れ信号最小
【AM調整】
 ・ 600kHz → バーアンテナ内T2調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz → CT6,CT5調整 → Sメーター最大
【AM Sメーター調整】
 ・Sメーター調整 → VR5

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■修理記録:音声出力VR交換----------------------------------

 ・調整途中で音声可変出力VRに不具合を発見しました
 ・最大音量時は正常動作(左右同音量)なのですが、
 ・音量を下げると左右のバランスが崩れて音量差が発生します
 ・それもRchだけだったり、Lchだけだったりと挙動不審です
 ・エレクトロニッククリーナーを噴射して内部を洗浄しても改善なし
 ・おかしいな~?と思ってVRをよく観察すると、
 ・ハンダ付けする足の根元、ハトメ部分がグラグラ状態でした
 ・回すたびにハトメ部分が動いて抵抗値が不安定に変化するようです
 ・たぶん音が途切れる原因にもなっていると思います
 ・製造から50年も経てば部品の可動部は壊れますよね
 ・これはVR自体を交換するしかありません
 ・回路図を見るとVRの仕様→ 10kΩ(B) ※実測値も10kΩ
 ・2連タイプ、本体直径16mm、シャフト径6mm、シャフト長30mm
 ・残念ながらシャフト長30mmの新品VRを見つける事が出来ず
 ・シャフト長20mmタイプではフロントパネル前面まで届きません
 ・仕方ないので部品取り用KT-7500からVRだけ移植しました
 ・新VRはハトメ部分にぐらつきは無く左右音量差は発生しません

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■試聴------------------------------------------------------

 ・フロントパネルを分解して周波数窓の裏側を磨いておきました。
 ・見ていて飽きない外観と力強い音がステキです。

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note:BLUESS Laboratory

2025年7月20日 (日)

TRIO KT-80 修理調整記録

 ・2025年6月、TRIO KT-80の修理調整作業を承りました
 ・パルスカウント検波を搭載したバリコンチューナーです
 ・これまで実機を見たことが無かったので興味津々、、
 ・以下、作業記録です

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■製品情報--------------------------------------------------

 ・パネルに刻まれた PULSE COUNT DETECTOR の文字がちょっと誇らしげ
 ・1981年版のオーディオ雑誌からスペックを抜粋します

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 ・Hifiengine KENWOOD KT-80 FM Stereo Tuner 37,000円 (1979-84)
 ・以前調整した KT-60 の兄弟機と思います

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■動作確認--------------------------------------------------

 ・FM専用薄型機、外観に目立つキズは無くとても綺麗な状態です
 ・FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局で受信テスト
 ・アンテナ端子がF型でないのがちょっと残念
 ・電源オン、電源ボタンが電球色に点灯、指針は緑色点灯
 ・受信すると緑色LED5灯式のシグナルインジケーターはフル点灯
 ・赤色LEDの TUNED/LOCKインジケーター点灯
 ・指針と目盛りの周波数ズレはほとんど気になりません
 ・赤色LEDのSTEREOインジケーターも点灯、受信音も違和感なし
 ・受信動作に関しては特に問題なさそうです

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■内部確認--------------------------------------------------

 ・ボディは後方へスライドして外すタイプ
 ・電解コンデンサは既に全数交換済みでした
 ・電源基板で電源ランプをON/OFFするスイッチが追加されていました
 ・電源スイッチの照明は確かに眩しすぎる感じです
 ・フロントエンドを見るとバリコン軸が緑青色に変色しています
 ・仮調整したところ、OSCトリマコンデンサTC4は調整可能でした
 ・あと気になるのは主要ICの足がマイグレーションで真っ黒

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■修理記録:バリコン軸とIC足の洗浄--------------------------

 ・バリコン回転軸の緑青サビは指針移動時の雑音原因になります
 ・エレクトロニッククリーナー、歯ブラシ、歯間ブラシで丹念に洗浄
 ・次に真っ黒に変色したICの足はを同様に磨いておきました
 ・IC2:HA1137W、IC4:TR4010A、IC5:HA12016
 ・SSサイズの歯間ブラシが役に立ちます

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■修理記録:トリマコンデンサTC4交換-------------------------

 ・トリマコンデンサTC4は調整可能でしたが、念のため予防交換しました
 ・基板裏側を見ると、TC4の位置の穴が開いていたので作業は楽でした
 ・TC4(10pF) → 新品交換
 ・後述の受信調整で適正位置に設定しました

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■調整記録--------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・R13両端 → 電圧計セット
 ・CF1後足 10.7MHz(無変調)信号注入 → T2調整 → 電圧ゼロ
【OSC調整】
 ※L4調整不可のため83MHzのみで調整
 ・R53前足 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83.0MHz受信 → TC4調整 → 電圧最大
【RF調整】
 ※L1,L2,L3調整困難なため83MHzのみで調整
 ・R53前足 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83.0MHz受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
【IF調整】
 ・R53前足 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83.0MHz受信 → T1調整 → 電圧最大
【パルスカウント検波調整】
 ・R23前足 → 周波数カウンタ接続
 ・83.0MHz → T3調整 → 1.965MHz
【VCO調整】
 ・R28右足 → 周波数カウンタ接続
 ・83.0MHz(無変調)→ VR1調整 → 76.0kHz
【STEREO歪調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83.0MHz(ST)→ T1調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83.0MHz(L/R)→ VR2調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83.0MHz受信 → 音声出力レベル測定 → VR3調整 → -6dB

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■試聴------------------------------------------------------

 ・再調整によって特にセパレーション値が大きく改善しました
 ・FM専用機、パルスカウント検波搭載機、良い音で受信しています
 ・ただ、周波数窓の照明がないのでちょっと物足りない感じ
 ・電源ボタンとそれぞれのLEDインジケーターが点灯しますが
 ・それぞれの形と色がちょっとアンバランスな印象です
 ・電源ボタンの照明は常時OFFで良さそうですね

Kt8007

note:BLUESS Laboratory

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